敏腕CEOは執愛で契約妻の初めてを暴きたい
咲和さんから速攻で返信がある。【またぜひ日本でもお会いしましょうね】の文字に笑みがこぼれた。

仁くんに、おかげで楽しい一日が過ごせたと伝える。仁くんは私が持ち帰ったものを喜んで食べてくれた。大企業の社長になっても、仁くんのこういうところが好きだと思う。

咲和さんが言っていた『幼い頃からずっと知っている美玖さんが、社長夫人になってもなにも変わらない姿に、社長はやすらぎを感じているのかもしれませんね』という意味がわかった気がした。

変わらないでいてくれる仁くんに、私もすごく安心する。

その次の日からは仁くんが仕事中、私ひとりで博物館や美術館、図書館巡りをした。

ニューヨークは意外と治安がいいとわかったし、女性のひとり歩きもたくさん見かけたからもうためらわなかった。

乗り放題のメトロカードを購入し、私はめいっぱいニューヨークを満喫する。

そしてとうとう、こちらでの仁くんの仕事が無事に終わり、終日一緒に過ごせる二日間がやってきた。


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