俺がお前を夢の舞台へ
なんで勇翔は私を嫌うの…?


「私…っ、勇翔と仲良くしたいよ…っ」


昔みたいにからかってよ。


昔みたいにイタズラしてよ。


昔みたいに笑ってよ。


あのイジワルな勇翔が好きだった。


ううん。


イジワルだけど根は優しい勇翔が好きだった。


そんな勇翔は私の初恋なんだ。


小学生の間、ずっと勇翔が好きだった。


なのに…


「どうして変わっちゃったの…?」


あの頃の勇翔はどこにいってしまったの…?


「……彩絢は知らなくていいことだから」


またそれ…?


蒼空もそう言って何かを隠してた。


「なんで私には何も教えてくれないの…っ」


蒼空も勇翔もひどいよ…。


なんで何も教えてくれないの…?


「……泣くなって」


「泣いてない!話を反らさないでよ!」


袖で強引に涙を拭い、勇翔に詰め寄る。


「蒼空と何があったの?勇翔が野球を避ける理由は何?私を避ける理由は?どれでもいいから教えてよ勇翔…っ」
< 65 / 434 >

この作品をシェア

pagetop