ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
「専務付き秘書で働いていて」

「ああ、なるほど。有里はここで働いていたのか!」

「竜成のフルネームは班目竜成ってこと!?」

「ああ。そうだぞ!有里とこんなところで会えるなんて、運命を感じるな」

竜成は明るく太陽みたいに笑った。
背筋に寒いものを感じ、振り返ると、直真さんが笑みを消し、冷ややかな目で私を見ていた。

「《《有里》》?」

「こっ、これはですね。説明すると長くなるというかー」

「妻と知り合いのようですが、どのような関係で?」

「妻!?有里が八木沢専務の妻!?」

「ご存じなかったようですね。正真正銘、私の妻ですが」

「それじゃあ、ゲームのキャラを削除したり、女と絡んで嫉妬させり、趣味の時間を制限するひどい旦那が八木沢専務?」

ちょっと!ちょっとー!
勝手にグレードアップさせないで!?

「ほう」

直真さんの視線が痛い。

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