互いに堕ちるその先に

そんな事を考えていたら
一瞬にして静まり返った。


え?何?
フロアを見渡すと。
奥の方から手前に向かい。
人並みが端によって道が出来ていく。


思わず目を凝らし、
その先の人物を見つめる。


っ...なんで?
神崎組 若頭 神崎鴻牙
がこちらに歩みを進めていた。


その瞳はまるで飲み込まれそうな位に、
真っ直ぐ私を射止めてそらさなかった。

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