君はずっと眩しかった
オフホワイトのスカートに薄いピンクのベスト。ずっと憧れてた高校の制服。その制服に袖を通して私は両親の準備を待った。






「ママ〜、パパ〜。遅刻しちゃうよー!」





玄関から声をかけてもなかなか出てこない。
私は待ちきれなくて1人先に家を出た。歩き始めたのと同時ぐらいにママとパパが出てきて、





「一人で行っちゃダメでしょ?」





そう言われた。私だって高校生になったのに、一人で行っちゃダメって、、、
ずっと子ども扱いしないで欲しい。だけど、これは仕方ないこと。ママとパパが私のことを子ども扱いするのは





「一人で行って発作出たらどうするの?」







発作が起きるかもしれないから。わたしは1月に脳腫瘍だと宣告された。それから、ママとパパは私に一人行動をさせなくなった。
私のことを思ってくれてるっていうのはわかってるけど、少し辛くなる。高校まで一人で行くことさえも許されない。






「ごめんなさい。」







「謝って欲しいわけじゃないのよ、」







ママとパパはどんな気持ちで私と一緒にいてくれてるんだろう。




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