君はずっと眩しかった
「私2組だー!」






「嘘!?私5組なのにー。」








学校の近くまで行くと、そんな声が聞こえてきた。私も、桜のシャワーを浴びながらママとパパと一緒に門をくぐった。
そう、今日は入学式。
新しい生活の始まり。私はずっと憧れてた学校で私に残された余生を悔いなく生きるって決めた。ここに来るまでに何回も心が折れそうになったけど、夢だった学校に合格した。








「7組5番、」







校舎に張り出されたクラス名簿から自分の名前を見つけた。7組5番宇希愛結。同じ苗字の人、これまで出会ったことないぐらい珍しい苗字。宇希ってほとんどいないと思う。





7組の教室まで歩いていく。7組は階段を上がってすぐのところ。多分高校の先生方が私の体を心配して階段の近くにしてくれたんだと思う。
教室に着くと、中に数人座ってたけど、教室は沈黙に包まれてた。入学式当日。仕方ないことだと思うけどこの沈黙すごく苦手、、
かといって自分でどうこうできるわけでもないし、教室の空気に合わせて静かに自分の席を探した。







「きれい、、」






私の席は1番窓側の1番後ろだった。窓から見えたのは私がさっき浴びてたさくらのシャワーをふらせてる大きな桜の木。あまりの綺麗さに思わず声が出ちゃった。
すると、







「きれいってなにがー?」







そう言って茶髪でロングの子が私の席までやってきた。






「さ、くら、」






はっきり答えられなかった。人見知りでちゃったなぁ。ちゃんと喋って仲良くなりたいのに、いっつもこう。私が人見知りしてごもごもしちゃうから滑り出しは良くない。






「さくら?」





「うん。」






私は窓を見て、






「きれいじゃ、ない?」







そう言った。





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