今夜もあなたと月、見ます。
「清純そうな子だよね」
「ああ。綺麗で真っ直ぐな強い心の持ち主だよ」
「でも納得いくよ」
?
「あの響紀が惚れるだけの何かがありそうな子だとは思った。一回しか見てないけど」
凛としてるよな
本当
花みたいだ
「…気をつけたほうがいいよ響紀」
「…」
「響紀の恋人だなんて知れ渡ると、頭の悪い風組の連中が変に動くかもしれない」
ああ
「ましてやあの子はこっちの世界を微塵も知らないだろ。それが目に見えてわかるからお前の弱点になりかねないぞ」
「…わかってる」
それはわかってる
でも
うん、俺もまだ未熟者だし…引くに引けないんだよ
逃したくない
そばにいてほしい
だから俺が守るし
それでももし、もし、万が一
晴に何か起こるようなもんなら
その時は