ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「いっつも克が優しくしてくれるなら
怖くはなくなったよ?」

「…そっか。よかった。」

「それに、我慢ばっかりさせるの
克、きついでしょ?」

「俺?俺は本当大丈夫。
そんな嬉しいことは我慢でも
何でも無いから、気にしないの。

それより、俺は舞の身体が心配。
無理させちゃったら、辛いの舞でしょ?

…それに、俺の欲だけで抱いちゃうの
もったいないから。
舞がすげー俺のこと欲しくなった時に
舞のこと、ゆっくり抱きたい。」

「…いつもいっぱい考えてくれて
ありがとう。うん。ゆっくりだね。
2人のペースで、お願いします。」

「うん。舞も、今日ありがとう。
すっごく気持ちよかった。
…今日の舞をオカズにしばらく生きていける。」

「…オカズ?もうお腹すいた?」

「…んーん。何でもない。
もー、やっぱり舞のこと離せないからねー。」

「ふふ、変なの。うん。
離さないでください。」

「帰ろう。本当帰したくなくなっちゃう。」

「うん。お母さんにもよろしく伝えて。
お父さんまだ、帰ってこないね。
お仕事、いつも遅いの?」

「だいたい、21時くらいかな?
舞の方こそ、今日遅くなったから
お母さんに俺謝んなきゃ。」

「あ!それは大丈夫だよ。
詩織ん家でご飯食べてくるって言ってあるから。」

「んー、いや、ちゃんと話そう。
喧嘩してて、仲直りの話し合いしてました
って。じゃないといつも隠れて会うの
嫌じゃん。ちゃんとしないと。」

「ふふ、克って真面目だよね。」

「真剣に好きな子だから。
その大事な家族にも嘘つきたくない。」

「…本当ありがとう。
そしたら、一緒に言ってくれる?」

「もちろん。帰ろう。」
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