西岡三兄弟の異常な執着
朱雀の行きつけのジュエリーショップに三人、ソファに座りアンクレットのデザインを考えていた。
三人で考えたデザインの物を、花苗に贈ろうとしていた。

「真白」
「何?黄兄ちゃん」
「お前、なんで杉尾にあんなに突っかかるんだ?」

「アイツ、嫌い!」
嫌悪感でいっぱいの真白の表情。

「そう?僕は、いい方だと思うよ」
「俺もだ。アイツは、森宮並みに完璧にこなすからな!
仕事しやすいぞ!」
黄河と朱雀は、特に何とも思っていなかった。
二人からすれば、自分達がスムーズに仕事できればそれでいいのだ。

とにかく、自分達に迷惑かけず、口答えせず、忠実に従う人間であれば。
森宮と杉尾は、まさにその通りの人間なのだ。

でも真白からすれば、大切な黄河と朱雀を取られそうな感覚なのだ。
黄河と朱雀が、花苗以外の女性を信用し挙げ句の果てに、頼りにしている。
そんなこと……真白からすればあり得ないのだ。

花苗は幼なじみであり、真白自身もかなり花苗に癒され、守りたいとさえ思える大切な人。

でもそれは花苗だからで、基本的には女性は嫌いなのだ。
西岡三兄弟は、眉目秀麗で、御曹司。
だから、下心で寄ってくる汚ない女性をたくさん見てきたのだ。
真白にとって女性は、己のステータスの為に自分を利用する穢れた人間。

そんな穢れた女が、大切な黄河と朱雀を奪おうとしている。
だから真白は、これ以上ない嫌悪感でいっぱいになっていた。
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