私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


「…………相変わらず、無自覚ですね……」


「ん?何か言った??」


「いえ、何もないですよ」


 何か呟いたように見えたけど……、まあいっか!



「華音ー!そろそろ行くから降りてきてー!」


 と、ちょうどタイミングよく下からママの呼ぶ声が聞こえた。


 もうそんな時間か。


「華音様。無理に気負わず、いつも通りの華音様で頑張ってきてください」


「うん、都さんありがとう。いってきます!」


 ふんわりと笑って「いってらっしゃいませ」という都さんを背に、私は下へ向かう。


 降りる途中、階段にある窓に映る自分を見る。


 顔が少し引きつっているけど、大丈夫。


 気負わず、自分らしく、だよね!


 大丈夫、そう自分に言い聞かせて、リビングのドアを開けた。

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