幼馴染 × 社長 × スパダリ
マスターは突然、思い出したように話し出した。
「…二階堂君で思い出したのだけど、彼はアイドルの “星空キララちゃん” と一緒に居るところをマスコミに写真撮られたらしいよ。」
「--------っえ?」
私はマスターの話を聞いて、急いで携帯のネット記事を確認してみた。
するとそこには、目元を黒く隠されている男性と、星空キララが腕を組んでいる写真が載っていた。
目元が隠れているが、二階堂社長だとネットでは大騒ぎのようだ。
私はその写真を見て凍り付いた。
涼ちゃんに彼女が居ても不思議はないが、写真で見るとショックは大きい。
しかも相手は有名なアイドルだ。
涼ちゃんが急に遠くに感じてしまう。
マスターは私の様子を心配してくれた。
「萌絵ちゃん、余計なことを言ってしまったね…二階堂君は萌絵ちゃんの初恋だったんだよね…」
ショックで固まっていた自分に気が付いた。
「マスター、大丈夫だよ…二階堂社長はモテるし、彼女が居ても不思議じゃないし…少し驚いただけだから、心配しないで…初恋もずいぶん昔のことだから…」
マスターに笑顔で話した私だが、心臓に何かが刺さってしまったような衝撃だ。