幼馴染 × 社長 × スパダリ
家に帰って来ても、マスターが教えてくれた涼ちゃんの写真のことが頭から離れない。
努めて考えないようにしても、頭の中から消えてくれない。
私はただの幼馴染だし、涼ちゃんが誰と付き合っていようと関係ないはずだ。
何か言える立場ではない。
それなのに、どうしてもモヤモヤした気持ちはどうにもならない。
その日の夜は、殆ど眠れなかった。
きっとこれは、お兄ちゃんを取られた妹のような気持ちなのだろうか…
翌日の朝、会社に到着すると会社の入り口にはマスコミの記者らしき人達で溢れていた。
昨日の二階堂社長の記事を取材に来たのだろう。
人混みをかき分けて会社の中に入ると、社内は大騒ぎのようだった。
会社の電話も鳴りやまないようだ。
涼ちゃんはそれだけ有名人なのだ。