幼馴染 × 社長 × スパダリ

何もなかったように涼ちゃんは、そのまま社長室に戻ってしまった。

秘書課に残された私は、皆の視線を集めているようだ。
気が付かないふりをして、自分の席に座った。

次の瞬間!!

一気に私のまわりに人が押し寄せて来た。

「月岡さん、さっきの社長の話は本当なの?」
「まさか、月岡さん社長と付き合ってたの?」
「月岡さん、嘘だよね?」

マスコミの記者より強烈だ。
私は揉みくちゃになりそうだった。

「--------そ---それは----うっ-----」

社長の嘘だと言おうとした時に、涼ちゃんはタイミングよく社長室から出て来た。

そして、皆に向ってニコリと笑った。

「さっき、僕がマスコミに発表したことは本当だから…ねっ…月岡さん。」

「な…な…な…なにを…仰っているのですか…はぁ?」

涼ちゃんは、更に状況を悪化させてどこかに行ってしまった。

その日はそれから仕事にならないくらい、周りからの質問攻めだ。




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