幼馴染 × 社長 × スパダリ


記者たちは会社の入り口で大騒ぎしている。

「二階堂社長の彼女の方、出てきてください!」
「ご結婚はいつ頃ですか?」
「いつからお付き合いしているのですか?」

私と涼ちゃんは逃げるように会社の中に駆け込んだ。

なんだか、大変なことに巻き込まれてしまったようだ。

私は涼ちゃんに少し怒り顔で訴えた。
「涼ちゃん、いくらなんでも…結婚を決めた女性なんて…あんな嘘を言ったら大変なことになるじゃないですか!」

涼ちゃんはニヤリと片眉を上げる。
嫌な予感しかしない。
「萌絵、それじゃあ…嘘にしなければいいじゃないか?」

「-----------はぁ?」

何を言っているのか意味が分からない。

「だから、嘘ではなく俺と結婚すればいいだろ?」

「---------------なっ---------なにを言っているのですか!!」

涼ちゃんは、ニヤニヤと笑っている。

「涼ちゃん、笑っている場合じゃないでしょ…」

私が大騒ぎしているのに、涼ちゃんは涼しい顔をしている。
全く何を考えているのか分からない。


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