キラキラ星
車の中で***

「坂田君、本当に美香を助けてくれてありがとう。」

「いいえ……」

「モデルをしてるから、時々変な奴が自宅をウロウロしてる時もあるんだよ。
合気道を始めるって聞いた時は、あー、コレなら安心だ!と思ったんだ。」


「はい。道場でも防犯クラスというかOLさんたちが結構通ってます。
美香さんもモデルさん達とは違う人たちと楽しそうにやってますよ?」

「美香からモデルの話しは聞いてるか?
美香は大学へは行きたくないって…」



「まぁ…少し…
あの…お父さん生意気なのは承知で言わせて下さい。

俺の妹は生まれつき心臓を患ってて何度か心臓の手術もしてて、普通の生活もここ最近やっと出来るようになりました。

もし、また大きな発作があれば亡くなるかもしれません。

妹もそれをわかっていても自分が出来る事を一生懸命頑張ってます。
美香と妹は違うけど、本当にやりたい事を応援してやりたいです。

どうなるかなんて誰にもわからないなら自分の責任で自分の人生を思いっきり走ってもいいと思います。

もし、美香が転んだ時は助けたり、慰めたりしてあげればいいんじゃあないかと… すみません。」


「坂田君は、美香の事をそんな風に思って応援してくれてるんだね。
ありがとう。
俺はカチカチの頭になってたな」


そんな話しをしていたら、光の自宅に到着した。

「送っていただいて、ありがとうございました」

「うん。これからも美香の事ヨロシクお願いします。じゃあおやすみ」


光が車から降りてから美香のお父さんの車は走りだした。
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