キラキラ星
レッドスネーク
それから5年が経ち、サヤマはまぁまぁ利益を出して経営も安定している。

最近の会長と相談役は出勤も週2回程度。

ほとんど佐山家のガレージでバイクをいじってはツーリングを楽しんでいるようだ。

高校生になった太陽と葵はそんな爺ちゃんたちに混ざってバイクに興味を持ち、
2人ともバイトをして貯めたお金で免許を取った。


何台もバイクを持っている会長は2人にバイクを貸してやり、一緒にツーリングに連れて行くようになった。


2人は、今度は自分のバイクが欲しくなりバイトに励んでいた。

そんな高校2年の夏休み……

2人がバイト帰りにある女の子を助けたらその子はレッドスネークの姫だったらしく

姫を拉致しようとしていたレッドスネークと敵対している暴走族に目をつけられた太陽と葵。

バイトが終わって2人はいつものように駅に向かっていたら、「あの、すみません…」
と耳にたくさんピアスをした奴が声を掛けてきた。

「はい?」

「あの、この前女の子を助けてくれましたよね」

「ああ。はい」

「俺は宮下と言います。ちょっとお礼が言いたいので、ついて来てもらえますか?」

「イヤ、お礼なんか要らないので女の子が無事で良かったです。」

「イヤ、でも…困るんです。」

太陽と葵が顔を見合わせる。どうみてもヤバイ奴だと悟った2人。

葵は、爺ちゃんの慶一郎にヤバイ奴らに遭遇したら連絡しろと言われてたので、暗号メールを送る。

《頭痛》

この暗号で慶一郎はGPSを使い葵の現在地を確認すると……

レッドスネークの倉庫だった。

一応龍一に連絡。
龍一から今は組長を引退した聖也に連絡がされた。

レッドスネークの倉庫は聖也が今でも資金を出しているからだ。

聖也から今の総長に連絡がされた。

総長の神保 流星〈じんぼ りゅうせい〉が出て、何故2人を倉庫に連れてきたか説明を聞いた。

どうやら敵対する族が姫の拉致を邪魔した2人を探していて潰そうとしてる情報があるので、2人に注意を促すのと、レッドスネークの護衛をつける話しをしようと思ったとの事だった。

聖也は流星から聞いた話しを、慶一郎と龍一にする。

聖也は大丈夫だと思うけどなと言っていたが、慶一郎は孫が心配だった。

龍一が佐山家にやってきて、
和子と慶一郎と3人で書斎で相談する。

「お父さん、龍一、私たちはもう老いぼれなんだから、乗り込むのは出来ないよ?」

「慶一郎、太陽と葵なら何かあっても大丈夫だ」

「うん。でもさ〜」

「息子の蓮はバイクも喧嘩も興味なく勉強してたけど、孫の葵は爺ちゃんと婆ちゃんの遺伝子をしっかり受け継いでるな!ワハハ。」

「龍一!もし、葵が怪我したらくるみちゃんが倒れちゃうよ」

「確かに…」

「GPSは倉庫のままだ」
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