妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~
「犯人が命を狙っているのは氷室社長ではなく、俺だと言いたいのか?」

「…まぁな…貴方だって…強引な手法で会社を大きくした人だ…方々に恨みを買っている可能性は十分にある…」

「それはまぁー・・・否定できないな…」

「だろっ?」



「…乗船客の手荷物検査は厳重にするし、警察に依頼して警備は万全にする…」

「それなら…安心だな…」

「…用はそれだけだ・・・凪良社長」

氷室社長は間宮の淹れたコーヒーを飲み干す。

「帰るぞ…花梨」
「ちょっと待って下さい…社長…それに何度言えば…理解して貰えるんですか?
私の名前を気安く呼ばないで下さいと何度も申し上げているはずです」

「いいじゃないか…俺とお前の仲だろ?」

「私と貴方は唯の秘書と社長です!!」

「では…今宵から男と女になるか?」

「社長!?」

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