最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
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“ 京町怜悧”くんと私は

──記憶が正しければ、幼なじみと言っていい仲だと思う。


お互いの家が徒歩30秒のところにある超ご近所さんで、同じ幼稚園、同じ小学校。

きっかけなんて覚えてない。
登校班も同じだったから必然的に交流があった。



近くに同級生の女の子が住んでなかったこともあって、遊ぶときはいつも怜悧くんと一緒だった。

サッカーやポケモンのカードゲームに交ぜてもらったり秘密基地づくりの仲間に入れてもらったり。


みんなとバイバイしたあとにふたりで駄菓子屋に寄り道したこともあるし、雨の日、同じ傘に入って帰ったことだってある。


そして幼少期の怜悧くんが、どんな男の子だったかといえば……。
たとえば、私がクラスの男の子にいやなことを言われてメソメソしてた日。


『うるさい』

『泣くな』

『マジで相手してらんねー、先帰ってろ』

と、まあ、こんな感じで。

でも、でもね!



じつは、そのあと、私に意地悪を言った男の子たちをメタメタにしに行ったのを知ってるんだ。

クラスの男の子がコッソリ教えてくれた。

怜悧くんはなーんにも言わなかったけど、そういうところが、ほんと~に大好きだったんだよね。
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