図書館司書に溺愛を捧ぐ
ひとまず夏物のセール品を2人で買いまわる。
ボーナスが入ったこともあり私たちは両手いっぱいの紙袋を抱え、やっとカフェに入り一息ついた。

「沢山買ったね!紗夜の選んだあのワンピースすごくよかったよね。」

「買った〜。ストレス解消だね」

アイスティーが運ばれ2人で勢いよく飲む。
チキンのホットサンド、エビとアボガドのサンドを注文し2人でシェアするつもり。
届くまで私たちは久しぶりの会話に花を咲かせる。

「紗夜にしては珍しい色選んだよね。似合わないわけじゃないし、むしろ似合うからおすすめしたいんだけどいつもの紗夜なら苦笑いして断りそうなのにさ」

「そうかな。でも、なんとなく気分を変えたくて挑戦してみたくなったの。本当に変じゃない?」

「全然。前から紗夜にはこんな色が似合うだろうなって思っていたから着てくれて嬉しい。でもどんな気持ちの変化なのかなって。私が勧めても今までは買わなかったくせにさ」

なんだか鋭いあずさにドキッとした。
深い意味はないけど、莉奈ちゃんがいつも可愛い格好してるから私も見習いたくなった、という感じかな。少しでも見た目を良くしたいと思った。
でもちょっと恥ずかしくて、それを正直にいうのが憚られる。
私が押し黙るのを見てあずさは話を変えてきた。

「そう言えば、お兄ちゃんに再開したんだって?どんなだったの?もうずいぶん前の話だよね」

「うん。かっこよくなってたよ。あの頃は中学生だったから大人になったって感じかな」

「そりゃそうでしょ。30過ぎてるよね?結婚とかしてたの?」

「え?してないんじゃない?聞いてはないけど」

「指輪は?」

「え?わかんない」

「何で聞かないの?」

そんなこと考えたこともなかった。
基紀さんは独身だとばかり思ってたけど、幼馴染として会ってただけ?
莉奈ちゃんもそれで断られてたってこと?
頭の中でそのことが渦巻く。
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