地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生に溺愛されています。
「ま、真彩がいないの…」
女子はポロポロと涙をこぼして経緯を説明した。
なんでも真彩が呼び出されたから校門で待っていたらしいがいつまで経っても来ないため校内を探していると真彩のメガネが落ちていたそうだ。
真彩…。
「……真彩のことは任せろ。お前にも協力を頼むかもしれない。このことは他言するな。以上。お前は帰れ。」
俺は少しイライラしているから命令口調で言った。
「い、嫌よ!」
俺は、反抗してくると思わなかったため女子を見た。
「私は真彩の親友なの!親友の危機に何もせず指くわえて待ってるのは嫌!」
女子はしっかりと意思を持った目で俺を見つめた。
………
「分かった。でも、お前は家で待機だ。」
「っ!なんで─」
「後で分かったことを連絡する。あと家で待機するのは学校の奴に情報を集めてからにしろ。」
俺がそれだけ言うとすぐに女子は分かったとだけ言って屋上から飛び出した。
さて…俺も動くか。
今度は俺が助けるから…。待ってろよ真彩。