地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生に溺愛されています。

一体ここは?

【真彩side】


うぅ……あ…れ?こ…こ…


私は意識を取り戻した。


そ…だ…私……


誰かに口元を押さえられたと思ったらそのまま気を失って……

私はあたりの様子を見回した。

倉庫…?

私が居るところは何かの倉庫のような場所でほこりまみれで明かりがぼんやりと付いているだけだった。


手と足は縛られてるから逃げられない…。

私はどんどん不安になっていった。

なんとか縄、とれないかな?

私は近くに縄が切れそうなものがないか探した。

ん~。辺りが暗いのとメガネがないから視界がぼやけてよく見えない…。

……あれ?

私メガネ付けてない!?気を失ったときに落としたのかな…。

私はレンズが割れてないかと不安になった。

って、メガネの心配してる場合じゃないよね!

……凛ちゃん。心配してくれてるのかな?

待ってくれてたのに結局行けなかったな…。

なんと自力で脱出して凛ちゃんのところに戻らなきゃ!

私は切れそうなものがないか必死に探した。

あっ!あった!

そこには何かのガラスの破片があった。

これで縄を切れる!私は必死に足を使ってガラスの破片を取った。

漫画とかならこれで切れるよね…。

私はガラスの破片を手で持って縄に、こすった。


これ切れてるのかな?見えないからよく分からない…。

私はとりあえずこすり続けた。

……あ。ちょっと切れたかも。

私はこの調子で少しずつ頑張ろうとした。

だが倉庫の扉がバンッと開いた。

っ!


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