俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~

 実は、伊吹ちゃんにも私たちの詳しい事情は話していなかった。彼女の妊娠が発覚したのと、私が結婚に向けて慌ただしく準備を始めた時期が重なり、バタバタしていたのがひとつの理由だ。

 私がセックス嫌いだったこと、律貴が子供を望まれていたことなどを今初めて打ち明けると、クーファンを揺らしていた彼女の手が急に止まった。


「えっ、子作り結婚!?」


 ママが思わず声を上げたので、文人くんが驚いたように目をぱちくりさせる。その姿もものすごく可愛くて、私は自分の話をよそにメロメロになってしまう。

 伊吹ちゃんが慌てて文人くんの胸を優しくぽんぽんと撫でると、すぐにまたリラックスした表情になった。彼女は母性に満ちた顔を引きしめて、再びこちらに集中する。


「栄先生からプロポーズされたのは本当なんですよね? でもそれは子供を作るためで、お互いに告白したわけじゃなかったってことですか?」
「そう。好きなんて一回も言われてない」


 開き直ってあっさりと言い、サラダに乗ったエビをぽいっと口に放り込んだ。
< 89 / 166 >

この作品をシェア

pagetop