天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


「紅蓮!二人の婚儀は魔宮であげてもいいわよね?」

「もちろんだ。私が全面協力しよう」

「感謝します。紅蓮様」


なんて嬉しい日なんだろう。

私と明明は式の準備に夢中だった。

死ぬ前に明明と兄上の婚儀が見られるなんて思ってもみなかったから、本当にうれしかった。

婚儀をあと数日に控えた、ある朝、明明は姿を現さなかった。

どうしたんだろう。

侍女の仕事に遅刻するなんて今まで一度もなかったのに。

先に魔気病の薬を飲んで待つも、現れない。

部屋から顔を出すと武装した兵士が走って行ったのが見えた。


あれは…魔帝直属の兵士だ。

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