フォンダンショコラな恋人
むうっと膨れて、翠咲は陽平を軽くにらんだ。
「昨日、いっぱいしましたよね」
「今日はまた別」
何、その別腹みたいなの。
その手が際どいところにゆるっと触れる。

「まだ濡れてる。それとも、もう?」
「ん……待って、ダメ……」

「やだ。その気になっちゃったし」
くぷん……とそこに指が入る。
嘘でしょ⁉︎

昨日の夜バスルームで散々喘がされたあと、ベッドに移ってからも甘い声を上げ続けさせられた。

陽平はそれは優しかったけれど全く容赦しなかったので‼︎
優しくて、甘い愛撫も長く続けばとてもしんどい。

けれど陽平はそれまでの無愛想という評価を掻き消すが如く、翠咲に対してとことん甘いのだ。
てか……こんな人でした??

「翠咲、きゅうって抱きついてくるの、可愛い。ねぇ、後ろ向いて?」
ほこほこした布団の中で、翠咲は上は着ている状態だけれど下は履いていない。

誰かさんがいらない、とか言うからっ!!
「ね……陽平さんっ、下着いらないって……」
「んー。いらなかっただろう?」
いや……え、欲しかったけども。
< 147 / 231 >

この作品をシェア

pagetop