フォンダンショコラな恋人
「翠咲……」
誰にも聞かせたくない陽平の甘い声。

誰もいなくて2人きりだと陽平はいつもこんな風になってしまって、甘くて熱くなるのだ。
陽平の指が翠咲の胸の先端をそっと撫でる。
翠咲は堪えられない声を漏らした。

「気持ちいい?」
「ん……」

「翠咲って、結構敏感だよね」

そんなことは言われたことがない。可愛げがない、とは言われたことがあるけれど。

「そ、んなこと言われたことないよ……」
「そう?じゃあ、今までの男は知らないんだ?翠咲がこんなに感じやすくて可愛いって」

さっき、翠咲が可愛い、とちょっと思ってしまったいたずらっぽいような、誰にも見せないような得意げな顔で陽平は翠咲を覗き込んでくる。

──あー!もう、可愛いってば!
こんな人に抵抗なんてできるわけがない。

「いつもはシャキシャキ仕事してて、頼り甲斐もあるんだろう翠咲が、僕の腕の中でこんなエッチな顔してんの、すげー興奮する」

陽平だって普段と全然違う顔をしているのに、気づいてないんだろうか?
そのギャップに、翠咲は抵抗できないでいるのに。

「目、潤んでて、ほっぺた赤くして、切なそうな顔して、本当に可愛い。ねえ、乳首固くなってきたけどこれでもまだ敏感じゃないって?」
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