(仮)愛人契約はじめました
 蓮太郎はこんな時間に料理を作ってくれた唯由への感謝を示すため、もう一度、心を込めて繰り返した。

『ほんとうに心から美味かった』と。

「ほんとうに心からお前が好きだ」

 唯由はまだフリーズしている。

 もう一回、感謝を伝えてみよう、と思う蓮太郎は必死なあまり、自分が言おうと思っていることと、口から出ていることが違うことに気づいてはいなかった。

「いや、ほんとうにお前が好きだ」



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