(仮)愛人契約はじめました
これでよし、と。
社食から出た唯由は、みんなに先に行ってもらい、蓮太郎に電話していた。
練行の家で、ビール瓶を手に苦手な挨拶まわりをしていた蓮太郎を思い出して申し訳なくなり。
そんなに雪村さんが温泉宿に行きたいのなら、と思って誘ってみたのだ。
「あんた、意外に積極的ねえ。
温泉旅行に誘うなんて」
そんな声が背後でした。
美菜だった。
コンパの打ち合わせのため、騒がしくないところで電話してきたのだと言う。