政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
心から幸せにすると誓う
「……ちゃん、お姉ちゃん!」

 遠くから聞こえる瑠璃の泣きそうに私を呼ぶ声。目を開けるとすぐに蛍光灯の明かりに目を細めた。

「んっ……」

「お姉ちゃん? よかった、目が覚めて」

 すぐに瑠璃の安堵する声が聞こえ、ゆっくりと横をみれば泣いたのだろうか。目を赤く染めた瑠璃がいた。

「瑠璃? どうして……?」

 混乱する頭で必死に状況を整理する。

 瑠璃がいるってことは、ここは病院だよね? どうして私病院に……。

 そこまで考えを巡らせて思い出す。神屋敷さんに刺された航君を見て自分も気を失ってしまったのだと。

「航君は!?」

「落ち着いてお姉ちゃん」

 勢いよく起き上がった私を瑠璃は引き留めた。

「お義兄さんなら大丈夫! 出血量は多かったようだけど、傷自体は浅かったみたい。手術も無事に終わって今は麻酔で眠っているよ」

「そっか、よかった」

 命に別条がないと聞き、ホッと胸を撫で下ろした。
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