私は天使に侵されている
「大丈夫!!?美麗!!怪我は!!?」
「うん…なんとか……」
咄嗟に来夢が美麗の頭だけは手で庇ったので、そこまでの痛みはなかった美麗。

そして今、来夢が美麗を組み敷いている。
「………」
「………」
「昨日の約束、覚えてる?」
組み敷いたまま、来夢が美麗の頬を撫でながら言った。

「……////」
「フフ…今、頭の中で僕にどんな風に抱かれてるの?
顔真っ赤にして、可愛い~!」
「今から、するの?」
「フフ…今はしないよ?
今日、引っ越してからね!」

「…………ん?
引っ越し?!」

するとインターフォンが鳴り、来夢が美麗から離れて座り直し言った。
「ちょうど来たな!」
「へ!?」

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「初めまして、本日からお二人の執事を仰せつかりました、杉宮です」
突然、美麗の部屋に執事が現れたのだ。

「美麗、今日から僕のマンションで一緒に住むんだよ!だから、今日は引っ越しね!」
「はい?」
「ここで一緒に住むこと考えてたんだけど、ここじゃね……
……ってことで、引っ越そう?」
「え?え?全く、話が見えない……」

「だから!美麗は、僕といる時は僕“だけに”集中しないとダメなの!
それには、執事が必要でしょ?
そうなると、ここワンルームだから美麗が杉宮のことが気にしてラブラブできないじゃん!僕はそんなの関係なく美麗とラブラブ出来るけどね!
……ってことで、僕が住んでたマンションならその問題も解決!ってわけなの!」
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