私は天使に侵されている
「それは、まだ付き合ってなかったから!
でももう恋人同士なんだから、我慢しない!
てか!この僕が我慢するなんて、あり得ないんだよ?」
少し怒りぎみに話す、来夢。

「で、でも…あまりにも唐突で……」
「とにかく!もう、我慢しない!!
僕は僕のしたいようにする!!」
そう言って、半ば強引に美麗の部屋に入った来夢だった。

「━━━━━━━━
可愛い部屋~!
美麗の部屋って、どんなだろうって色々考えてたんだぁ!フフ…美麗と同じ、甘い匂いがする~!」
「甘い?
芳香剤は置いてるけど、どっちかっていうと爽やかな匂いだよ?」
「うーん、そうゆうのとは違うよ。
美麗その物の匂い」
「私!?」
「うん!美麗!」
そう言って、抱き締めた来夢。

「うん、この匂い…甘くて、愛しい……
このまま、食べたくなる」
「た、食べ…!?」
「フフ…大丈夫だよ?さすがに、合意なしに抱いたりはしないよ。でもね、キスはいっぱいする~!」
また口唇をなぞり、重ねた。
そしてそのまま貪った。

「ンン……んんっ…はぁ…んー」
「ん……美麗の口唇…クセになる……」

しばらく口唇を貪られ、美麗は夕食の準備をしていた。
「ねぇ、美麗~僕の相手して~?」
野菜を切っている美麗を後ろから抱き締め、甘える来夢。
「でも、お腹空いたでしょ?
それに今、包丁使ってるから離れてて!」
しかし美麗は、離れようともがく。

「………」
すると来夢はバッと離れて黙り込み、何か考え込み出した。
「え?来夢くん?」
急に離れて黙られると、それはそれで気になる。
思わず、顔を見上げ覗き込む美麗。

「うーん。美麗の手料理食べたいけど、もう…それはなしね!次からは全部執事にさせよ!
よし!決めた!雑用はやっぱ、執事にさせる!
美麗は僕といる時は、僕“だけ”に集中しないとダメ!!」
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