冷徹社長はかりそめ妻を甘く攻め落とす

「瀬川さん……」

彼の気持ちがわかった途端、私のもやはすべて晴れた。
どうしてこの人とビジネス婚ができるなどと思っていたのだろう。こんなの好きになるに決まっている。冷めた顔の裏で熱い欲望を持っていたなんて。
恋する瀬川さんは最強すぎた。

手を伸ばし、彼の肘あたりのシャツを摘まんだ。

「……今はちょっと、触らないでくれ」

切ないかすれ声に胸が鳴り、かすかに向けられた余裕のない表情にギュンと持ってかれた。

いろいろと自信が持てないのは変わらず、それはもちろんこのプロポーションで裸になるのもコンプレックスだ。
でももう、そんなのは超えてしまった。

「瀬川さんも、ベッドに座ってください」

彼の肘から手へとずらし、絡める。

「芽衣……」

「私が起きてるときにキスしていいんですよ。自由に、何回でも。それに、ひとりで慰めたくなったときも私を起こしてください」

「……起こしてどうするんだ。横で俺がなにしてると思ってるんだ」

「ですから、私とすればいいじゃないですか……ひとりじゃなくてふたりで。夫婦なんですから」

ギッとベッドが軋む音が鳴った。
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