挑発のライン・アイドル育成計画とは(恋する瞑王シリーズ3)
<貞操の危機事件・その3>

明日のために、早く寝かさないと・・・
神蔵が、
疲れでぼーっとしているエリカを見た時だった。

「レオンちゃん・・俺・・
ずっと待っていた」

暗がりから男の声が・・した。
ぎょっとして、神蔵が振り返ると

鬼だ・・

がたいのいい奴・・
レナが言っていた鬼か・?

「レオンちゃん、かわいい、
俺、好きだ」
エリカと同じ瞑王候補・・
しかも、頭バカの鬼か。

神蔵はすぐに作り笑顔で、
対応した。
「今日はお仕事終わったので、
失礼します」

「レオンちゃん、好きだ。
俺、がまんできない」

鬼が神蔵の腕をつかんだ。
鬼だけあって、バカ力だ。

「やめてください!!」
神蔵が叫び、
なんとか鬼の手を振りほどいた。

エリカは・・・
まだ、ぼーっとその光景を
見ていた。
早く逃げなければ・・
神蔵は、エリカの手をつかんで
引っ張った。

エリカは早くは走れない・・
神蔵とエリカは、
マンションの非常階段の植え込みまで追い詰められていた。

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