挑発のライン・アイドル育成計画とは(恋する瞑王シリーズ3)
<貞操の危機事件・その4>

「レオンちゃん、逃げるなよ、
俺、優しくするよ」

鬼は目じりを下げて、じりじりと近づく。
神蔵は、
エリカをかばうように、鬼の前に立った。

ああ、
でも鬼に迫られているのは、
俺なんだけどさぁ・・・
エリカを残して、
俺だけ逃げるわけには、いかんだろうが。

鬼をあきらめさせるには・・
どうすればいいか。

「俺には好きな人がいる!」

神蔵が鬼に向かって叫んだ。

「・・・・・・・」
鬼が一瞬ひるんだ。

「どこのどいつだよぉ」
それでも、
鬼はあきらめがつかないように
言った。

神蔵はくるりとエリカの方を
向き、素早く言った。

「ごめん!」
そのままエリカを抱き寄せて、
ぶつけるように唇を重ねた。
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