人生を最高に謳歌する僕の復讐方法
 僕の両親はもうずっと別居中だ。
 正確に言えば、父親が単身赴任なのだが。

 息子の自分が言うのも可笑しいが、母親はわりと美人だ。 おそらく若い頃はモテただろう。
 本人曰く、父親に懇願されて結婚したらしい。 だが、そんな父親もモテるタイプ。

 結婚して僕が産まれてからというもの、浮気が途絶える事なく、何度も離婚の危機があった。
 そして父親が単身赴任で家を不在にするようになってからは適度な距離を置いていられるようだ。

 まぁ、子供への建前なのはわかっているが。

 そんな美人な母親を持つ僕の担任教師。 クズ野郎が放っておくはずがない。
 三者面談での値踏みするような視線は、強烈に記憶に残っている。
 何度も母親を呼び出して僕の進路についての話をしたのも知っている。 教室でのその際に、そこに誰も居ないのをいい事に肩に手を回して反応を試したりしていたのも知っている。 こっそり飲みに誘ってホテルに連れ込もうとした事も。

 だが、僕の母親はそいつに簡単に誘われるような女ではない。

 僕に言ったのだ。

『貴方の担任教師、母親の私を脅したわよ。 飲みに誘われてついて来た事が息子や夫に知られていいのか、尻軽な女だと学校に知られたら息子の進路にも影響するぞ、そう言ったのよ』

 繰り返すが、僕の母親は簡単に弱味を握られるような女ではない。

 本当にクズ野郎だ。
 だから僕が直接、復讐したかった。
 まぁ、今後あの教師がどこかで教壇に立つ事はないだろうが。

 こうして三人目の復讐はあっさり終了した。

 つまらない。
 もっと徹底的に地獄に落としたかったのに。
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