人生を最高に謳歌する僕の復讐方法
 ここで、その後のあいつらを記しておこう。

 二番目のあの女。
 悪あがきというか、逞しいというか。 なんとタレントになったらしい。
 あれだけの事件を起こしておいて、ふてぶてしさが際立つ。 転んでもただでは起きないとはああいう女を言うのかもしれない。

 父親からはたまに思い出したように連絡が来る。 母親ではなく、僕に。
 だが僕は今でも覚えている、父親が言った事。
 自分には子供はいない、と言ったのだ。 あの女にも他の女にも。
 独身だと偽っていたのだから無理もないが、それでもだ。

『もし俺に子供がいたら息子だけは欲しくない。 つまらない』

 その言葉が僕を駆り立てたのかもしれない。

 そして家族となった元彼女は、あの彼と大学卒業を前に別れてしまった。
 別に、どちらかが浮気をしたとかそんな話ではない。

 ただ僕としては申し訳なさでいっぱいだ。
 二人が別れる事になった原因がどうやら僕にあるらしいのだから。
 彼は僕と彼女の関係を疑ったのだ。 血の繋がらない家族とはいえ、あまりに仲が良すぎる、と。
 だから実は何かあるのではないかと疑うようになったらしい。
 彼女がどれだけ説明しても、彼の一度感じた疑惑が消え去る事はなく、最終的にはすれ違いからそうなってしまったようだ。

 僕はただ家族として仲良くしたかっただけなのに。 人生も人間も、なかなかうまくいかない。 まぁ、だからおもしろいのかもしれないが。

 もしもまた復讐する機会があったら、するだろうか?

 それはわからないが、できるだけしたくない。 ただ、どうしてもしなければならなくなったら、やはりするだろう。

 人間はいつでも蜜を欲しがる生き物だから。
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