朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「会議が長引いて、遅くなったんだ。
今から昼メシ。泉は?」

「私はもう済んだわ。これから撮影なの」

「そっか…」

なーんだ。一緒に食べられないのか。
まあそんなに甘くない。

「ねえ、ここじゃちょっと話せないから、今日時間取れない?」

お! まさかの泉からのお誘い。
もちろん断る理由がない。

「今日は接待もないから大丈夫だ!」

ポーカーフェイスを装うけど、俺が犬なら尻尾をブンブン振り回しているだろう。
大興奮なのがきっとバレる。

「良かった。 じゃあ終わったら連絡する。
多分定時で帰れると思う」

「カメラマン、誰?」

「小隈さん。」

「なら大丈夫だろ。定時だと思っておく」

「うん。じゃあ私は戻るね」

そう言って仕事に戻ろうとする泉の腕を取り、階段室まで連れて行く。
そして唇を奪う。

久しぶりの泉の唇。1週間ぶりだ。
こうやって、恋人らしいことをしている間だけは俺のものだって思う。

「……あん、んんっ…」

束の間の逢瀬。
もっともっと時間があれば良いのに…

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