朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「目標は何? 泉と京が付き合い始めたら、もう目標は達成されたってことだよね?」

「……ああ」

「実際に私達の付き合いが上手くいくように、無理して時間を捻出する必要はないってことよ。きっかけ作りをするだけなんだから」

なるほど……。
言ってる意味がやっとわかってきた。

「つまり、最初だけ恋人のフリをするために何度か会っていることをアピールして、2人が付き合いだせば、ミッションクリアで、別れたことにするって事だな?」

「前半は合ってる。
でも、別れた事にはしないよ」

「……え?」

「別れた事にするんじゃなくて、ちゃんと嘘ついてたって白状する。そして謝る」

「はぁ? な、なんで……」

「私と泉は親友なの。
真だって京と親友だと思うけど、親友って、一生モノじゃない? 
泉にずっと嘘を吐き続けるつもりはないわ。
そんな事したくないし。
それに、親友が自分の兄と付き合ってて別れたってなると、どうしてもその後、遠慮が出ると思うのよ。
嘘を通した事で疎遠になるなんてまっぴらよ。それなら
『2人のために真と仲良く共謀したの、大成功でしょう?』
って言う方がいい」
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