朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
声がでかいんだよ。
2本目ももうすぐなくなりそうだ。

「まらのめるわよ」

「呂律が回ってないぞ」

「らいじょーぶ。
……あのねー……あたしも寂しいんだよ?
ずーっと一緒にいたの。
京に負けないくらい、ずーっと一緒にいたの。
なのにさー、京に取られちゃった。
ねー? 寂しいねー?」

「撫子…」

これがこいつの本音。

そうだよな……。撫子だって、寂しいはずなんだ。

さっきのウンチクやモノマネは、俺のためだけじゃない。自分自身を奮い立たせるためにも、やっぱり一生懸命だったんだ……。

「……出よう。
すみません! 会計をお願いします」

チェックを済ませ、立ち上がると、視界がグラッと揺れる。

今日は全く酔えないと思っていたのに、体は正直だ。やはりかなりアルコールが回っているらしい。

「……おい。出るぞ」

「んー……」

立ち上がった撫子は、俺より酷い状態だ。
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