愛するあなたへ〜blue roseを私にください
無視して外に出ると、明子が抱きついてきた。
「しつこいぞ!」
明子を突き放そうとした時、目線の先にいたのは春花だった。

誤解を解くために、春花に明子のことと羽瀬コンサルティングの関係を話すと、春花から以外な言葉が返って来た。
俺の気持ちを理解してくれている、そう思っていた。
でも、そうじゃなかった。
やり場のない気持ちのまま、俺は家に帰った。

明くる日、春花は会社を休んでいた。
俺は初めて自分の気持ちをコントロール出来ないことがあるんだと気が付いた。
誰が悪い訳でもない。
でも、ついイラッとしてしまう。
平然としていられなかった。

「母さんとの約束は、気を落ち着かせるために外で会おう」
春花のことは、佐野さんが電話して様子を聞いてくれると言ってくれたから、後で聞いてみよう。

「翔、元気だった?」
「あぁ、元気だよ。母さんも元気そうだね」
「元気、元気よ。さっきね、待ち合わせのカフェが分からなくなってたら、とても可愛い親切なお嬢さんに会ったの。そのお嬢さん、袋が破れかけてるからって、エコバッグまでくれたの」
「へぇ、親切な人に聞いて良かったね」
「ねぇ、今日、彼女さんはいるの?」
「今日は休みなんだ。今日、母さんが来ることを言って、びっくりさせようかと思ったけど、急に体調が悪くなったみたいでね」
「そうなの・・・残念だわ。また家に連れて来てね」
「考えておくよ」
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