ボトルメール
春斗さんが運転をして、助手席には朱里さんが乗り、一個後ろに彰、その隣に芽吹さんが座り、そして、その後ろに俺と楓が座った。
もちろん、この並び順になったのは彰が原因だ。いや、おかげと言った方がいいのか。
「忘れ物はないですねー?」
「はい!」
モバイルバッテリーは念の為持ち、もう一着の服は持たないことにした。他にも、ペットボトルやグミなどの軽食を持ってきた。あと三万円の入った財布。
「そういえば彰ー。さっき鼻歌歌ってたけど、なにか嬉しいことでもあったの?」
楓がシートベルトをしたまま顔を前に出し、彰の方を見ながらそんな質問をした。俺は内心、よく聞いてくれた!と思いながらそのノリに乗っかることにした。
「あ、それ俺も思った。なにかいい夢でも見た?」
すると、彰はフッと笑いながら、「俊、昨日のやつ分かったぞ」と言った。
なんのことだか分からない俺は頭の上に「?」が浮かんでいる。
「…何の話?」
「え?昨日なんか佐伯から電話があったって言ってなかった?」
「もしかして彰の方にも電話来たの?」
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