ボトルメール

俺が佐伯と部活仲間のお土産を一箱買い、残りの部活仲間のお土産二箱を彰が買うことになった。
買い物が終わったところで、集合場所である入口へ向かうと既にみんな集まっていた。
「すみません遅くなりました。」
「いや、全然待ってないよ。買いたいものは買えたかい?」
「あ、はい。買えました。」
それから俺たちは階段をあがり、再び車に乗り込んだ。
現在時刻は三時過ぎだった。
もう春斗さんの家に帰るのかと思ったが、春斗さんの家とは逆方向へ車が走っていた。でも、俺達はどこへ行くんですか?とはあえて聞かなかった。
そのまま流されること三十分程で車が止まった。
車のドアを開けると、そこは海岸だった。
もしかすると俺達が夕日が見れないのを残念そうにしていたからかもしれない。
「もうすぐで綺麗な夕日が見れるから」
やっぱりそうだ。俺たちが水族館に行った際に立ち寄った海とは間違った綺麗さがあった。
「…綺麗ですね」
楓画像呟いたが、俺はあまりの綺麗さに言葉が出なかった。
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