ボトルメール
それからは作戦が話された。佐伯は特に不安はなさそうだったが、俺からしたらBチームに俺が噛み合うか不安だった。別にBチームを見下している訳では無い。元々チームメイトとコミニュケーションを取らない俺だから、いつものメンバーが変わると困るのだ。
そして、佐伯が言った作戦を全く聞いていなかった。その代わり周りの噂話が耳に入った。
(いつものスタメンじゃないわねー)
(舐められてるのかしら)
(でも、一人だけいつもの子がいるわね)
(そうね。これでボコボコにやられたら笑っちゃうわね)
などとくすくす笑いながら話していた。
あの人たちの言う通りいつものメンバーでは無い。でも決して舐めている訳では無い。少なくとも俺は。
「じゃあ俊先輩と隼人先輩はボール運びお願いしますね」
「あ、うん。」
急に俺の名前が出たから咄嗟に返事をしたが、今日のボール運びは俺のようだ。いつもなら彰と他のもう一人がやる。
ちなみに、俺のポジションはスモールフォワードで彰のポジションはポイントガードだった。
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