相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
その日の夜はお産で呼び出されるコトはなかった。
俺は遥の病室のソファで朝を迎えた。

早めに起きて、院内の仮眠室にあるバスルームでシャワーを浴びて、身支度を整えて、遥の病室に戻った。

「奏弥さん…」

「…起きてた?」

「うん…バイタル、チェックしようか?」

「うん」

俺は遥に体温計と渡した。

「…血圧は奏弥さんが測るの?」

「あぁ…誰が測ってもいいじゃん…」

「至れり尽くせりね…」

「そりゃそうだろ?あの激痛を味わいながら、俺の子を産んでくれるんだ…尽くさないと…」

「もしかしたら、帝王切開かもしれないじゃない…」

「そうなれば…遥のお腹の傷を残すコトになるな…まぁ、どちらにしても…命懸けだ…やっぱ尽くさないと」

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