天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
樹とのことだと言い当てられて慌てて否定するが、長野先生はニコニコ顔で私の背中をトントンと軽く叩いた。
「氷室先生にとってはどんな茉莉花ちゃんでもかわいいから大丈夫」
「あのう、私の話、聞いてました?」
ダメ元でもう一度否定しようとするも、先生は私の言葉をスルーして優しい笑顔で樹のことを語る。
「いいから、いいから。あのね、氷室先生は生半可な気持ちで茉莉花ちゃんと付き合ってないから。先生が茉莉花ちゃんとの交際をオープンにしてるのは、それだけ茉莉花ちゃんを大事にしてるってこと」
そうなのだ。
学会の次の日から私と樹は公認の仲になり、周囲も温かく見守ってくれている。
やっかみがないのは、氷室先生の振る舞いのお陰だと思う。
「長野先生……」
長野先生の話を聞いてますます樹の愛の深さを知った。
つまり、遊びなら交際をオープンにしないと彼は言っているのだ。
学生ならともかく、樹は地位も責任もある大人の男性。軽率な行動はできない。
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