激情に目覚めた御曹司は、政略花嫁を息もつけぬほどの愛で満たす
(夫としての義務?それともただの男の人としての欲望…?)
それでも、こうして求められると心が勝手に喜んでしまう。
再び口づけが与えられると、次第に何も考えられなくなっていく。
きっと誠実な颯真のこと、婚約がきちんと決まってしまってからは恋人はもちろん、そういった関係の女性だって作らなかったに違いない。結婚したからには、こういうことは妻である千花としか出来ないのだ。
「…っは、ぁ……」
「その顔…。キス、気持ちいい?」
「ん、わ…、かんな……」
アルコールに酔っているのか、颯真のキスに溺れているのか。
「あぁ…可愛くてたまらない…。散々我慢したんだ、もう抑えられない」
何を言われているのかもわからないまま、与えられる感覚だけを拾っていく。
唇だけでなく、頬や額、鼻先にもキスが落ちてくる間に、千花は下着姿になっていた。
その頃になるとさすがに羞恥心も戻ってきて、胸の前でブラを隠すように腕をクロスさせると、颯真はそれを咎めるように千花の腕をシーツに縫い付ける。
「ダメ。全部見せて」
「だ…って…、恥ずかしい……」
弥生との婚約を予定していた颯真の過去の女性遍歴は知る由もないが、きっと姉を含めお相手は美人でスタイルのいい人ばかりに違いない。