灰色の世界
一台の黒のフルスモが私たちの目の前に止まった

〈あゆっ!遅くなってゴメンね寒かったでしょ…〉

[てっちゃん遅いから手こおっちゃったし♪]

何てカップルらしい会話が聞こえて来る 
今のあたしには羨ましさの欠けらもない… 

〈紹介するね!こいつが秀って言うんだ★仲良くしてあげてね☆〉

あたしは秀くんを見た… 何でこの人こんなに温かい目してるんだろ… 
あたしと正反対じゃん

〈とりあえず何処か行こうかあ↑☆車乗って〉

[あゆ〜てっちゃんと後ろに乗りたい☆だめ〜?]

〈うん!後ろ乗ろっ★☆〉
[胡桃ゴメンね↓でも前で仲良くお話しててね☆]

あたし嫌なんだけど… 
それになれてない人がとなりだと緊張して話せなくなるから… 

《寒かった?》
あぁダメだ緊張して何て言葉返したらいぃんだろお↓
『うん…冬だから寒いでしょ』
あたしは冷たく言いはなってしまった… 
それからちょこちょこあゆの話しに語りながら 
黙り込んだ
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