ヤンデレ社長の婚約者なんて、お断りです!2
そんな秀一との日々は過ぎていき、瑠愛はとうとう高校三年生になり、再来週の六月の終わりには十八歳の誕生日を控えている。その日のことを考えると、瑠愛はため息をついてしまった。

「……絶対、婚姻届をニコニコしながら持って来そうで怖い。「十八歳まで待ったんだから、すぐに結婚しよう!」とか平気で言いそうだもの」

以前、ジュエリープランナーの元へ連れて行かれ、秀一の隣で好きな宝石や指輪のデザインを教えてしまったため、いつ婚約指輪を持って来られるのか瑠愛は誕生日が近付くたびに震えてしまうのだ。

あんなヤンデレと結婚したくない、怖い、そう友達の前で瑠愛はあったものの、友達は「それって本心?」と疑うような目を向ける。

「本心だよ!四ノ宮さん、一に束縛、二に束縛、三、四がなくて、五に監禁しそうな人なのよ」

瑠愛がそう言ったものの、「あんた、今の顔どんなのかわかってる?」と友達に呆れられる。

「のろけている時みたいな顔なんだけど」

「えっ?」
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