一人より、二人?


 ◇◇◇千里◇◇◇


 雪菜を部屋へ招き入れ彼女の意思など確認もせずに、俺は彼女にキスをした。



 何も話しもしていない、誤解も解いてない、なのにどうしても理性が止められず、偶然会えた喜びでどうしても…


 雪菜は突然のとこで、何とか必死に抵抗しようとしているが男の力に叶うはずもないのに、抵抗する仕草がまるで仔猫ようにじゃれ合い、くすぐったくてそれがまた愛しくて。



 何だか笑いたくなってくる。




 一人の女性を愛しいと思ったことも初めてだろう。



 ここまで追いかけたこともだ。




 今までは全て遊びで、近寄ってくる女性は医者という蜜に集まって来る、そんな存在。



 だから本気なんて慣れなかった。


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