エリート弁護士は、ショコラティエの彼女を独占欲で満たしたい。



  ***


 お巡りさんが来て注意喚起から一週間。だけど何もなく平和に過ごしていた。いつものようにインスタ用の写真を撮影して投稿する。


「……よし! 完璧〜」


 投稿完了の文字を確認してスマホをポケットにしまうと、お客さんが来る音がした。その方向を見ると中年の男性が入ってきた。


「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」

「あ、あー……いえ。あ、これください」


 男性はボンボンショコラとクッキーのセットを指さした。


「かしこまりました、お会計はこちらになります」


 すると、彼は現金を出す。ちょうどだったのでレシートを先に渡してから商品を渡す。



「ありがとう、また来るよ……アヤカちゃん」 

「ありがとうございました」


 男性が出ていったが、なぜか名前を言ったのが気になった。まぁ、店名に名前が入っているからかもしれないし。気にしない方がいいかぁと思い、気持ちを切り替えた。
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