魔力を失った少女は婚約者から逃亡する
レインがどこにいるのかをずっとトラヴィスには伝えてこなかったライトではあるが、こうなった以上、教えなければならないだろう。
ニコラは、娘がどこにいるかなど、まるっとお見通しのようだった。
「そうそう。この時期ね。母はね、集落の人と温泉に行くのよね。だから、レインと二人っきりね。あと、これ、体力回復薬ね。移動で疲れた時に、飲んでね」
と、ライトの屋敷を出るときに、トラヴィスはこっそりとニコラに言われた。
「レインのこと、お願いね」
トラヴィスは魔導士団の方に休暇届を出した。初めは十日程の休暇申請だったが、ドニエルがものすごく嫌な顔をしたため、五日の申請にした。レインを迎えに行って連れて帰って来るとなると、やはり最低限、それくらいの日数は必要。ライトが言うには、馬で三日かかる距離らしい。ただし、馬に回復薬を使うとその半分で移動できる、とか。
ドニエルは顔を曇らせていたが、きっとこの休暇の後にはトラヴィスもやる気を出してくれるだろうということに期待して、なんとか五日で妥協した。仕方ないので、その五日はライトが魔導士団の方をサポートすることにした。不本意ではあるが。
ニコラは、娘がどこにいるかなど、まるっとお見通しのようだった。
「そうそう。この時期ね。母はね、集落の人と温泉に行くのよね。だから、レインと二人っきりね。あと、これ、体力回復薬ね。移動で疲れた時に、飲んでね」
と、ライトの屋敷を出るときに、トラヴィスはこっそりとニコラに言われた。
「レインのこと、お願いね」
トラヴィスは魔導士団の方に休暇届を出した。初めは十日程の休暇申請だったが、ドニエルがものすごく嫌な顔をしたため、五日の申請にした。レインを迎えに行って連れて帰って来るとなると、やはり最低限、それくらいの日数は必要。ライトが言うには、馬で三日かかる距離らしい。ただし、馬に回復薬を使うとその半分で移動できる、とか。
ドニエルは顔を曇らせていたが、きっとこの休暇の後にはトラヴィスもやる気を出してくれるだろうということに期待して、なんとか五日で妥協した。仕方ないので、その五日はライトが魔導士団の方をサポートすることにした。不本意ではあるが。